金属材料について②

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非鉄金属

非鉄金属は、鉄を主成分としない金属の総称です。これらの金属は、非常に広い範囲で異なる特性を持ち、様々な工業用途や製品に利用されています。
アルミニウム(Aluminum)、銅(Copper)、鉛(Lead)、亜鉛(Zinc)、ニッケル(Nickel)、チタン(Titanium)、マグネシウム(Magnesium)、ベリリウム(Beryllium)など。

  • ベースメタル:鉄、銅、亜鉛、鉛、アルミニウムなど
  • レアメタル:チタン、ニッケル、ベリリウム、コバルト、モリブデンなど
  • 貴金属:金、銀、プラチナ、パラジウムなど

アルミニウム

アルミニウムは、非鉄金属の中で最も使用されている材料になります。軽量で強度もありリサイクル性にも優れています。その特性から多くの産業分野で重要な素材となっています。

アルミニウムの特徴は軽さで、比重は鉄や銅と比較して3分の1程度になります。
さまざまな部品の軽量化に貢献しています。
柔らかく加工性が良いため、加工コストも低減できます。
また、アルミニウムの熱伝導率は鉄の約3倍あり、エンジン部品、放熱板、冷暖房設備などにも使用されています。

  • 比重が小さく軽量
  • 合金化により強度が向上する
  • 耐食性が高い
  • 熱伝導率が高い
  • 電気伝導性が高い
  • 非磁性体で磁場の影響を受けない
  • 低温下でも靭性を維持する
  • 加工性が良好、切削・曲げ・絞りなど
  • 毒性がない
  • 光や熱を反射する
  • リサイクル性が高い

銅(Cu)は、非鉄金属でアルミと同様によく使用される金属です。銅は高い導電性や熱伝導性、耐食性などの特性を持ちます。また、加工性もよく、再生可能な資源でありリサイクル性も良好で様々な産業で幅広く使用されています。
電気伝導が高い特性からコネクタなどの電子部品、電子機器、電線などにも使用されています。

  • 導電性が高い
  • 熱伝導性に優れている
  • 非磁性がある
  • 耐食性がある
  • 伸延性・展延性がよく、加工性が良い
  • 高熱に弱い
  • 変色する
  • リサイクル性がある

銅は主に「純銅」と「銅合金」に分類されます。
純銅とは、純度の高い銅で純度99.9%以上の高純度なものになります。
「無酸素銅」「タフピッチ銅」「脱酸銅」に分類されます。
銅合金とは、銅に他の金属を添加した合金になります。
黄銅(真鍮)・青銅・白銅・洋白・高銅合金・アルミニウム青銅などがあります。

亜鉛

亜鉛は酸素と反応して酸化亜鉛の膜を形成し、これが金属を腐食から保護します。これにより耐食性があります。
亜鉛合金は、亜鉛を主成分としてアルミニウム・銅・マグネシウムなどを混ぜた金属合金です。
亜鉛は他の金属と合金を形成することで純粋な亜鉛よりも優れた特性を持つことができます。亜鉛の特性を補完、強化することで、特定の用途に適した材料を形成します。
亜鉛はダイカスト(亜鉛ダイカスト)の材料としても使用され、アルミニウムより溶解温度が低く、複雑な形状の成形に向いています。切削加工にも良い材質になります。

チタン

チタンは、非常に強度が高く、軽量かつ耐食性があります。
チタンの特性は多岐にわたり、その優れた物理的・化学的性質から様々な分野で使用されています。
耐食性・耐熱性に優れており、自動車部品や航空機部品、航空宇宙の分野などでも広く使われています。海水や酸にも強い。
また、生体適合性が高く、医療分野やアクセサリーやメガネなどでも使用されています。
加工性が良くない、加工コストが掛かる、高価などのデメリットはあります。

  • 軽量
  • 高強度
  • 高耐食性(耐海水性)
  • 生体適合性がある
  • 不燃性
  • 低熱伝導性
  • 低電導性
  • 価格が高い
  • 加工が困難

マグネシウム

マグネシウム・マグネシウム合金は非常に軽量であり、強度が高く、軽量で構造的に頑丈な部品や製品を作るのに適しています。
良好な導熱性を持ち、熱を効率的に伝導することができます。これにより、冷却システムや熱伝導部品として利用されます。
マグネシウムはその軽量性と強度、導熱性などの特性から、様々な分野で広く使用されています。特に自動車や航空宇宙産業、電子機器、医療機器などの分野でその優れた特性が活かされています。
ノートパソコン・デジカメ・スマートフォンなどの部品にも使用されています。

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